相手が大切にしていることに関心を持ち、協力することで、ボトルネックに対処し全体最適を目指す

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これを読んだメモと自戒。

自走しているのではなく、限定的な自己管理

問題を分割して個々が取り組める課題にしたとて、分業すると無知が拡大していくため局所最適になる。

  • 自分のしてることで会社として何がどうなるんだっけ?
  • 他の人は何をしているんだっけ?

自走できる組織だと思っていても、自己完結型目標状況下の限定的な自己管理になっているならばインパクトはでない。 制約理論でいう、UDE(Undesirable Effect; 好ましくない事象)に対してアプローチしていてボトルネックは解消できていない状態と同じ。

分割することで局所最適に陥り、協力の難易度は上がる。

「個々人が自走できる組織です!!」の中身が「メンバーのおまかせ局所最適」にっていると悲しい。

つまりここでいう「問題を分割をしよう!」はUDEに対する局所最適。そして局所最適(不完全な解決)は組織的機能不全をもたらす。

ではボトルネック(分割前の複雑な問題)をどう解決する? 複雑な問題を「要はバランス」に落ち着けてはダメでそもそも問題の捉え方を変える。

協力によるボトルネックへのアプローチ

それには「協力」が必要。 協力とは「分割して解決した問題の再統合の活動」と定義されている。これは自己完結型目標ではなく相互作用型目標。

より複雑な問題の解決に向けた協力の連続を実装する。 これは社内文化の形成みたいな話。

そういえば最近以下のツイートを見て「優位性がカルチャーです」って強いなぁとあらあためて思った。

関心を持って対立から協力へ

組織とは異なる能力と動機を持った人たちと協力の連続を通して価値を実現するシステム。 顧客へ提案するがごとく、社内の人に提案することで協力を実現する。

相手が大切にしていることに関心を持てればもっとスムーズになる。 無関心をやめよう。

それってアジャイルソフトウェア開発宣言じゃないか?

最近こんなつぶやきをした。

引用元の川口さんの資料にこのように書かれてある。

関心を持つことも、これもつまりアジャイルソフトウェア開発宣言にかかれてある1つ目の価値、「プロセスやツールよりも個人と対話を」じゃないか!!!

初めてこれを読んだとき「大事なのね。ふ〜ん。」程度しか思わなかったのにいろいろなことを経験して学ぶうちに何度もここに立ち返ってきてるなぁ。

アジャイルソフトウェア開発宣言

自己完結型目標状況下の限定的な自己管理」とスクラムガイドのいう「自己管理」

上でこんなことを書いた。

自走できる組織だと思っていても、自己完結型目標状況下の限定的な自己管理になっているならばインパクトはでない。

そして、スクラムガイドには以下のようにある。

自己組織化よりも自己管理

以前のスクラムガイドでは、開発チームは自己組織化しており、「誰が」「どのように」作業するかを選択できるとしていた。2020年版ではスクラムチームの自己管理に重点を置き、「誰が」「どのように」「何の」作業をするかを選択できるようにした。

スクラムチームの場合は「自己完結型目標状況下」になっていないのでぜんぜん違う。 これはチームとして協力を前提としたうえでの自走。

その他

この資料では「協力」が定義されていたけど、[ダイナミックリチーミングの「チーム」の定義も好き。

ref: ダイナミックリチーミングから学ぶ 不確実な状況に適応し続けるための チーム作り